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2006/11/28

元ロシア情報機関員アレクサンデル・リトビネンコ毒殺事件

事件の主要人物

◯被害者:Alexander Litvinenko(アレクサンデル・リトビネンコ・41歳)
元KGB第7局副局長,元FSB高官.対テロ作戦および犯罪組織のスペシャリスト
家族:妻=Marina(マリナ・リトビネンコ・44歳)
   息子12歳
2001年,英国に政治亡命
2002年に Yuri Felshinsk と共著『Blowing Up Russia:TERROR FROM WITHIN』を出す.

同書にて,1999年チェチェンへの軍事攻勢の発端となったモスクワでのアパート連続爆破事件のFSBの関与を記載.
また,FSBの秘密組織『ステルス』の存在,及びその活動内容=犯罪組織と契約しターゲットへの殺人を依頼等々,を記載.
2006年10月,英国国籍を取得.
2006年11月23日午後9:21死去

◯イタリア人教授Mario Scaramella(マリオ・スカラメッラ)
KGB及びロシア諜報界研究の権威でイタリア諜報界のみならずCIAにも協力している.
2004年,ナポリの犯罪組織カモッラの構成員による銃撃を数回受けている.

◯Anna Politkovskaya(アンナ・ポリトコフスカヤ)
チェチェン問題を取材しプーチン政権を非難していたロシア人ジャーナリスト.
露大統領プーチンの誕生日である10月7日,モスクワの自宅のアパート前にて射殺体で発見される.
犯人は現在も不明.

Timeline

2006年
11月01日:訪英中の知人でロシア公共テレビORT保安員Andrei Lugovoy(アンドレイ・ルゴボイ)とロンドンの4つ星ホテル「ミレニアム ロンドン メイフェア」で短時間の会談.その際,「ウラジミール」とだけ名乗る人物も同席.

   15:00:ポリトコフスカヤ銃殺事件の犯人の名前を書いた書類をイタリア人教授Mario Scaramella(マリオ・スカラメッラ)に渡すためピカデリー・サーカス周辺の回転寿司屋『Itsu』で会食.
食事を注文し水を飲んでから体調が悪化.

11月03日:Barnet General Hospital に入院.

11月11日:University College Hospitalに厳重な警備を伴って移送される.

リトビネンコが毒殺未遂にあったことを知ったスカラメッラ教授は,次は自分かもしれないと恐れ英国大使館に保護を要請.

11月19日:毒物はタリウムである可能性が高い,と発表される.

11月20日:ロシア政府は関与を激しく否定.
       リトビネンコ氏はICU(集中治療室)に移される.
       ロンドン警視庁の対テロ捜査部門が捜査を担当する.

11月21日:病院側は,毒物はタリウム単独ではなく放射性タリウムだと思われると発表.

11月22日:症状の回復は見られず骨髄移植を必要としていると病院側は発表.
       また,毒物はタリウム以外の放射性物質であると発表.
同日深夜:心臓発作に襲われる.

11月23日午後9:21(現地時間)死去

11月24日:毒物はポロニウム210と思われると発表.

11月25日:リトビネンコ氏が毒を盛られた可能性のある回転寿司屋「Itsu」とホテル「ミレニアム ロンドン メイフェア」及びロンドンの自宅が捜査される.

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●FSB(Federal'naya Sluzhba Bezopasnasti):ロシア連邦保安局.
 解体された旧KGBの国内保安部門が独立した機関.対テロ・対スパイ活動など.

●タリウム(Thallium):白色金属.タリウム化合物は無味無臭.
 消化器系・呼吸器系・皮膚から体内に吸収される.
 経口致死量1g.
 
●ポロニウム(Polonium):白色金属.ウランの300倍以上の放射線を発する,毒性が最も強い元素.
 ポロニウム210の半減期は約138日.
 1兆分の6.8グラムで致死的被曝量.

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